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マージンコール・ロスカット     



前に説明しましたように、FX取引にて通貨の交換をするためのお金は自分のお金でなく、FX取引業者のお金であり、取引業者に預けたお金は、取引で損失を出した際に保証する為のお金です(証拠金)。
よって、取引で損失を出したならば、その分証拠金を引かれ、損失が一定以上大きくなると自動で全ての取引が強制決算されます。これをロスカットといいます。
また、ロスカットされる前に「損失が大きくなってきたので、証拠金を追加入金してください」と警告が出されます。これをマージンコールといいます。
このシステムによって、FX取引は、どれだけ損失が大きくなっても、取引業者に預けたお金が0になることは無いようになっています。
マージンコール・ロスカット発動の条件
マージンコール・ロスカットの詳細な説明の為に必要な、FX用語を解説します。

「有効残高」・・・所有している全てのポジションを決算した際に口座に残るお金の額の事です。
たとえば、口座に10万預けていて、1万米ドルのポジションを持っていて、そのポジションが5万の含み益となっていれば、有効残高は15万となります。

「建玉証拠金(必要証拠金)」・・・ある通貨のポジションを建てる為に、最小限必要な証拠金の額です。1万通貨単位で表示されます(5000通貨・1000通貨からポジションを建てられる取引業者業者・通貨ペアもありますが、ほとんどの場合は1万通貨からです。)
この金額は「1万通貨交換に必要な日本円の額÷レバレッジの上限」で計算されます。
例えば、1米ドル=120円の時、1万米ドルを円と交換するには、120万円必要です。そして、レバレッジ50倍までの設定の場合、120万円÷50=24000円となり、円対米ドルの建玉証拠金は24000円です。
同様、1ポンド=230円ならば、円対ポンドの、1万ポンドの建玉証拠金は、レバレッジ50倍ならば230万円÷50=46000円となります。
ちなみに、各FX取引業者のレバレッジの上限の設定の定め方は、「レバレッジ**倍まで」という方式と「米ドル1万通貨の建玉証拠金は*****円(レバレッジ約**倍)」という、通貨ごとの建玉証拠金を設定する方式の2種類があります。

「証拠金維持率」・・・現在時点の有効残高の証拠金に対する割合をパーセンテージで表したものです。「有効残高÷建玉証拠金×100」で計算されます

多くのFX業者は証拠金維持率が50%を下回ったらマージンコール、20%を下回ったらロスカット、という設定にしています。(業者によってはこの率と大きく異なる場合もありますし、マージンコールが無い業者もあります)
たとえば、口座に10万円を預けていて、1万米ドルの買いポジションを持っていたとしましょう。この取引業者は1万米ドルのポジションを持つための建玉証拠金が25000円だったとします。
買いポジションを建てた時点では1米ドル=120円だったとして、建てた時点では証拠金維持率は10万円÷25000円×100=400%です
これが1米ドル=115円になると5万円の含み損となり有効残高は10万円−5万円=5万円になります。すると、証拠金維持率は5万円÷25000円×100=200%となります。
更に1米ドル=111.25円となると87500円の含み損で、有効残高は12500円で、証拠金維持率は12500円÷25000円×100=50%となり、マージンコールが発生します。
そして、1米ドル=110.5円まで円高になると、95000円の含み損で、有効残高は5000円になり、証拠金維持率は5000円÷25000円×100=20%となり、ロスカット発動で、ポジションは自動で決済され、5000円を残して、取引は終了です。
ロスカットされないためには
マージンコールは、FX取引のウェブページに目立つように警告文が表示されたり、メールが届いたりする形で発動します。
マージンコール発動となる事態になったら、ポジションを減らす、新たに入金する、両建てするなどして早急に手を打たなければなりません。何しろロスカットされれば全ては終わりなのです。(しかし、実際には相場の急激な動きのためマージンコールに気付く前にロスカットされていた、という人が多いのですが)
ロスカットされずにポジションを維持していれば、いずれは相場がプラスの方向に動いてくれたり、スワップが含み損を埋めてくれたりする事も期待できるのですが、ロスカットされてしまった後には、少なくなってしまった口座残高しか残らないのです。

では、どうすればロスカットされずに運用できるか?・・・それがわかれば誰でもFXで苦労はしないのですが、結局は、レバレッジを低くする位しか、確かな答えはないようです。レバレッジ3倍くらいなら、どんな不安定な通貨ペアでもまずロスカットの心配は無さそうですが、レバレッジ100倍ともなるとポジションを建てて1時間も経たずにロスカットという結果になることも予想されます。
FXはチャンスがそのままリスクとなる取引です。ロスカットの危険に近づけば近づくほど儲けのチャンスも大きくなるのです。
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